GNBC 令和元年度 12月例会(特別講演会・忘年会)のご報告
テーマ「臆病者の経営哲学」
講師:(有)ハートマーケット 代表取締役社長 櫻井 明 氏
はじめにハートマーケットで一番大切にしていることに触れた。それは「笑顔」。笑顔マイスターさんから笑顔レッスンを受けました。参加者の皆さんが笑顔になって明るい雰囲気になった。
高校を卒業し、親が安心するという理由で国鉄に入社。当時の先輩と未来の自分を照らし合わせた時に居場所はここではないと感じ、服飾の仕事がしたいという想いが強くなり、退社を決意する。服飾の下積みを経て23歳の時に独立した。三回の挫折から再チャレンジし、ハートマーケットが生まれた。「ハートマーケットいう言葉は29歳の会社を立ち上げる準備時期に天井の窓の隙間からさす日差しを浴びながら、ふとこの言葉がおりてきた。
最初のハートマーケットがオープンした初日は3人のお客様が来店した。やっていけるのかという不安があったが、未来を信じてやり続け、好転し、しばらくは順風満帆の日々が続いた。しかし、自由すぎる環境を自ら望んでいたが社員の動きがバラバラになって、6,000万円の赤字になった。だが、社員に迷惑はかけられないとボーナスは支払った。
社員にも現状を共有し、自身で考えた詩「さあ、オールを持って」を社員に対して朗読し、夢に向かって共に頑張ろうと意思を伝えた。
会社が大きくなると社員を管理する必要性が生じて、社員には毎日、元気が出る「キラキラメールを送り、コミュニケーションを取っている。またクレドも作った。「信じる 願う 感謝する」の心を持って私たちは、世界一多くのありがとうを集めるお店を創っている。そのためにお客様に対して祝福の気持ちと「おもてなし」の心を持ってサービスバリューを提供している。
会社が成長を続ける中、2014年にアイアンカンパニーからプラチナカンパニーを目指した。しかし、3億9千円の赤字を出してしまった。ただ、給料やボーナスを減らすことはせずに「学び」「感謝」「笑顔を増やす」を会社全体で話し合い、前に進んだ。その結果、1年をかけて3億円の黒字に転換させることができた。
周りからブランドを扱わないかという誘惑もあったが、お客様目線に立って自分を信じて進んでいったことで「カッコつけずにカッコよかった」と言われるようになった。夢計画を持って、5年、10年、40年先まで、なりたい自分をイメージすることが大切だ。
臆病者の経営哲学を唱えたのは、過去の歴史が示している。臆病者が生き残ったということだ。
なぜ、ホモサピエンスだけが生き残ったのか?それは他の人間は自分のことだけを考えていたため滅びたのだ。ホモサピエンスは助け合い、分かち合い、支え合うことができたのだ。経営とは素直であることだ。私たちはお客様目線をやめ、「超〜お客様目線を目指している会社になった。
最後に「一番大好きな人と一番大好きなことをやろう」と述べた。